薬剤師の志望動機完全例文ケース別6選!勤務地希望の理由はどう答える?

薬剤師の志望動機完全例文ケース別6選!勤務地希望の理由はどう答える? 薬剤師転職ノウハウ
薬剤師転職ノウハウ

「薬剤師転職の志望動機はどう答えると良いの?」
「薬剤師転職の勤務地希望の理由はどう答えると良いの?」

という疑問をお持ちの薬剤師の方も多いのではないでしょうか?

転職時、履歴書には記載欄があるし、面接でも質問される志望動機。それほど志望動機は重要視されています。

その転職時の志望動機の答え方について、ドラッグストア勤務経験もある元病院薬剤師が説明します。

具体的には、以下の順番で紹介していきます。

  • なぜ志望動機が重要なのか
  • 志望動機の組み立て方
  • 志望動機例文と考え方

転職時の自分の志望動機の答え方が具体的に思い浮かぶ可能性が高いので、ぜひ最後まで読んでください。

転職で重要な自己PRの例文と考え方についてはこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。

なぜ薬剤師転職で志望動機が重要なのか

なぜ薬剤師転職で志望動機が重要なのか

志望動機は企業に自分のことをアピールできる質問だからです。当然ですが採用担当者はあなたのことをよく知りません。

自分のこれまでの生き方や目標、意欲、就業での希望を知ってもらうことで、お互いの希望のずれを無くし、両者が納得する就業に近づけることができます。

企業側は「意欲はあるか」「自分の会社に貢献してくれそうか」といった点を志望動機でチェックします。

採用担当者に「ぜひ採用を」と思わせるような、個性的で魅力のある志望動機を作ってみましょう。

薬剤師バイアスに気をつける

志望動機を考える際には、あなたの志望動機を読む(または聞く)人は同じ薬剤師とは限らないことに留意しましょう。

「(資格持ちの)薬剤師だからこの感じで分かるよね?」「これくらい書いとけば通じるでしょ?」と安易に言葉を選ぶと、相手に伝わらないどころか、誤解を招きマイナス評価になってしまいかねません。

薬剤師の志望動機の組み立て方

薬剤師の志望動機の組み立て方

薬剤師の志望動機を述べるために、まず自己分析をしましょう。具体的には次のことをはっきり認識する必要があります。

  • なぜその職種か?
  • 薬剤師でアピールすべき強みは?
  • なぜその企業か?

以下で、1つずつ詳しく説明します。

なぜその職種か?

「なぜ薬剤師になったか」という自分なりの理由をはっきりさせておきましょう。

例を挙げると「理系科目が得意だった」や「病気の人を支える仕事がしたかった」といったものがあります。

さらに「アルバイトをして円滑なコミュニケーションが取れるようになったので、その能力を薬剤師として活かしたい」や「疑問に思うことを調べ、自分のものにできる能力を生かし、患者さんの役に立ちたい」といった、薬剤師としての将来の方針も述べると良いでしょう。

薬剤師でアピールすべき強みは?

薬剤師として働く上での自分の強みをアピールしましょう。

例えば「毎日、薬剤師の情報コンテンツからの配信メールをチェックし、知識のアップデートは欠かさない」や「老人とのコミュニケーションが得意」といったことが書いてあると他の薬剤師との違いが採用者に伝わるでしょう。

なぜその企業か?

なぜその企業で薬剤師として働きたいのかを、企業の特徴を把握してはっきりさせましょう。

例えば「地域の人々の健康へ貢献することが使命」という理念を掲げ、在宅医療に力を入れている調剤薬局を志望しているとします。

志望動機を書く際には、大家族で育ち、高齢者と接するのが好きなことや、病気予防の観点からも地域を支えたいという、普段の自分の考えも述べると採用者に強いアピールができるでしょう。

志望する企業の特徴を知るためにも企業研究は必ず行いましょう。

転職回数が多い場合でも、戦略次第でよい志望動機に変えられるものです。転職回数が多い薬剤師向けの戦略をこちらの記事でアドバイスしています。

薬剤師の志望動機例文と考え方6ケース

薬剤師の志望動機完全例文ケース別6選!勤務地希望の理由はどう答える?

以下のようなネガティブ要素を持っている場合は、特に志望動機の答え方に迷いますね。

  • 第2新卒や薬剤師経験が短い
  • 子育てや介護でブランクがある
  • 転職回数が多い
  • 転勤NG
  • ミドル世代以上
  • 未経験の職種

ここでは、ネガティブ要素ケース別に志望動機例文と基本的な考え方を紹介します。

第2新卒や薬剤師経験が短い

基本的な考え方は、短い経験の中で何を学んだか、どんなことを心掛けて働いてきたかを伝えることです。

【文例】

私は現在、調剤薬局に勤務してますが、薬剤師としてスキルアップを考え、病院への転職を決めました。
少し前に講演会で貴院院長のお話を聴く機会があり「病院を支えているのは医療従事者」という言葉に感銘を受けました。
患者さん本位の医療を行うために、働く医療従事者を大切にするという経営方針に尊敬の念を抱いています。
調剤薬局での勤務期間はまだ短いですが、心掛けているのは患者さんに元気になってもらえる接し方です。
人とのコミュニケーションは好きで得意なので、採用いただけましたら、貴院のチーム医療の一員として薬剤師になりたいと思います。

子育てや介護でブランクがある

基本的な考え方としては、ブランクがある理由、今後は長く働けることを伝えます。

また、子育てや介護の経験が業務に活かせる場合はアピールを加えるとより良いでしょう。

【文例】

私は〇〇薬局に5年間勤務していました。
子育てのために仕事をやめましたが、子どもが3歳になったので、また働こうと決心しました。
以前、貴局の前を通った時に、壁面に動物の絵が描いてあるのを見て、「子どもの来たくなるような薬局だな」と感動したのを覚えています。
今回、求人を知り、ご縁を感じました。
貴局は小児科クリニックに近いので、子どもを育てている方の利用が多いかと思います。
子どもを育てた経験、また、離職中に食事についての知識も増えましたので、食生活を含め、子育て世代をサポートすることで貴局に貢献したいと考えています。
ブランクはありますが、子育てが一段落したので、今度は腰を据えて働きたいです。

転職回数が多い

今までに幅広い経験をしていること、さらに、志望先は経験したことがないスキルや経験ができる職場であることをアピールしましょう。

また、採用担当者の「すぐ止めてしまうのではないか?」という不安を払拭するために、長く働く意思のあることや自分の意気込みややる気などをアピールできれば良いですね。

【文例】

私は現在〇〇市立病院で薬剤師として働いています。 これまでいくつかの病院や調剤薬局で勤務し、スキルアップを図ってきました。
薬剤師としても知識のアップデートにとどまらず、食生活や介護保険制度の勉強も折に触れて行ってきました。
御社に応募したのは、早い時期から在宅訪問サービスを行い、地域の高齢者の生活を支えてきた経営方針に共感を覚え、ぜひ一緒に取り組みたいと考えたからです。
採用いただけましたら、これまで培った知識とコミュニケーション力を活かし、地域の高齢者の生活支援に貢献していきたいです。

転勤NG

転勤を希望しない場合は、具体的で前向きな内容の理由を述べましょう。

回答が具体的なほど説得力が増し、また、入社志望の強さを量る材料となる場合もあります。

そして、最後に入社後にどのように貢献できるかをアピールしましょう。

【文例】

私事で申し訳ないのですが、転勤ができません。
私は現在、病気がちの父と2人暮らしで、父は入退院を繰り返している現状です。
今回、貴社で面接をしていただけることを父は大変喜んでくれました。
以前から〇〇病院を受診しており、貴社で調剤していただいておりました。
そして、貴社の対応の良さについて話してくれたのです。
「すべての人を笑顔に」の企業理念に共感を覚え応募したのですが、父の話を聞いて、日常生活への指導も行う、健康サポート薬局への興味がさらに増しました。
以前より、どうすれば患者さんへより親密に接していけるかが、私自身の薬剤師としての課題でもあったからです。
貴社に採用いただけましたら、幅広い年代とのコミュニケーションが得意な自分の能力を発揮でき、地域医療への貢献が可能な貴社のために尽力させていただきたいと思っています。
転勤は難しいですが、貴社の発展を実現するために、入社を志望いたします。

ミドル世代以上

薬剤師として働いてきた経験と志望する企業でどう働きたいか、魅力だと感じたポイントなどを述べましょう。

薬剤師として働いている理由、薬剤師向きだと思う理由などを説明できるといいですね。

【文例】

病院薬剤師として15年働き、調剤の他に病棟業務、注射調剤業務などを経験してきました。
貴社に応募したのは、「患者さんの幸せと満足を願う」という企業理念に、今までの私の薬剤師勤務が重なったためです。
薬を通じた患者さんとのコミュニケーションが好きで、調剤業務に没頭できる方なので、薬剤師の仕事は私に向いていると思います。
定着率も高いと伺いますし、地域の方々の健康を薬だけでなく、生活からも支えることで、貴社に貢献したいと考えております。

未経験の職種

前職の経験や自分の培った能力が活かせること、志望した企業が自分の希望に叶っていることをアピールしましょう。

【文例】

小学生の頃から、薬剤師として患者様の健康に関わりたいと考えていましたが、大学時代に先輩の話を聴いて製薬会社のMR職に興味を持ち、製薬会社へ就職しました。
10年間、医薬品普及のために働いてきましたが、小さい頃からの夢を諦められずに、調剤薬局への転職を決めました。
調剤薬局のなかでも御社を志望したのは、研修制度が充実し、患者様とのコミュニケーション研修もあると伺うので、MR時代のコミュニケーション能力を生かすことができると考えたからです。
何かの時に気軽に相談を持ちかけてもらえるような「地域の薬剤師さん」を目標に、御社に貢献したいと考えております。

まとめ

志望動機は採用の可否に関係する大切な項目です。

「なぜその企業を選んだのか」「どのように貢献したいのか」といったポイントをおさえて、より魅力的な志望動機を考えましょう。

志望先によって薬剤師の求められる役割や力を入れている事業が異なるので、十分に企業研究を行う必要があります。

転職は情報収集が肝心です。求人案件をたくさんチェックしましょう。

よくある質問

第2新卒や薬剤師経験が短い場合の志望動機の答え方は?

短い経験の中で何を学んだか、どんなことを心掛けて働いてきたかを伝えることです。

【文例】私は現在、調剤薬局に勤務してますが、薬剤師としてスキルアップを考え、病院への転職を決めました。
少し前に講演会で貴院院長のお話を聴く機会があり「病院を支えているのは医療従事者」という言葉に感銘を受けました。
患者さん本位の医療を行うために、働く医療従事者を大切にするという経営方針に尊敬の念を抱いています。
調剤薬局での勤務期間はまだ短いですが、心掛けているのは患者さんに元気になってもらえる接し方です。
人とのコミュニケーションは好きで得意なので、採用いただけましたら、貴院のチーム医療の一員として薬剤師になりたいと思います。